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気持を新たに!

私には実の兄弟はいないが、家内には私より二つ上の兄と一歳下の兄がいる。二人とも真面目で心優しい兄達で、我が家の子供達にとっても信頼できるオジさん達だし、私にとっても心強い兄貴達である。

上の兄貴は少々変わった経歴の持ち主。地元の県立高から国立大の理工学部を優秀な成績で卒業、一流精密機械メーカーに就職し、研究開発部では何度か社長賞を戴くほどのエリート研究員であったが、30代半ばで突然『大工になりたい』と言い出し、引き止める周囲の反対を押し切って会社を退職。地元の小さな工務店で見習いから初め、今では一人前の大工として独立、工務店を経営している。
大工見習いを始めたとき、周囲の見習い仲間は皆20歳にもならない若者ばかり。給料はそれまでの5分の1以下になったらしい(笑)
独立した今も、折からの不況もあり決して生活は楽ではないようだが、『毎日がとても楽しい』と話す笑顔には、好きな仕事に就いた充実感が溢れている。

その兄が最近、相変わらずサッカーを続けているわが子を評してこんな事を言った。
『●●ちゃん、ホントによくサッカー続けてるよね。三歳からずーっとだもんな・・その気持、よくわかるよ』

『その気持』というのは、家内が話したことだ。それは一月くらい前だったか、ついつい私が息子に、『おまえ、あと一年だな・・高校で引退したら、大学では続けないのか?』と聞いたときのことである。
息子は、『うーん・・』と少し言葉を濁して『まだわからない』と結論は出さなかったが、『大学はサッカーだけの4年間にはしたくない』と言った。

私は少し動揺して、たぶん『できるのにやらないのはもったいない』というような事を言ったと思う。
息子が自分で考えて選択した道ならば、たとえサッカーがどういう位置づけになろうとも、わが子の選択を否定する気持はさらさらない・・と思っていたはずだった。
しかしいざ現実に迫ると、やっぱり心のどこかに一抹の寂しさがあるのかな・・


私・・というより、我が家の中では当たり前となった息子とサッカーの関わりだけど、兄貴はこれまでの息子の頑張りを褒め、『その気持ちはよくわかる』と言ってくれた。自分の中でちょっとモヤモヤしてたものが吹っ切れた気がした。

とにかく残り一年、自分も出来る限りの応援をしよう、もしかすると、これが最期の一年だからね(笑)

そう、物心ついてからずっとサッカー、その合間に勉強(笑)。ほかにやりたいことも色々あったろうし、サッカーも楽しいばかりでなく、辛い事もたくさんあったろうけど、それでも止めずに続けてきた。今も自分なりに精一杯頑張ってる。

5年生になり、学部進学についても希望があるようで、親がなにも言わなくても勉強も頑張ってるようで、結果も出ていた。今も毎日暑い中へとへとになりながら練習に出掛けてゆく。

まぁサッカーが嫌いではないだろうと思う。でも、人間だもの。どんなに好きだって、時には嫌になることだってあるよね。振り返ると、クラブでも部活でも、とにかくよほど具合が悪くない限り練習を休んだという記憶がない。多少具合が悪いくらいでは休まないのだから。小さいときは、盲腸で腹膜炎になっても試合に出てたもんなぁ・・

兄貴の言葉は、当たり前がそうでないことを思い出させてくれた。

クラブは、新年度の主将、副主将も決まり、新体制がスタートしたようだ。
わが子は・・ふと机の上を見ると、それまで慣れ親しんだ8番のユニともう一つユニが置いてある。背番号10番。ん?たまたま洗濯しただけかな(笑)
もしもこの番号を背負うとしたら、もう数段ステップアップしないといけないね。

でも、おまえならきっと大丈夫だよ。まぁ、ボチボチ頑張れ!!

by tama1366 | 2010-07-23 10:56